高画質化機能 48MP AIウルトラクラリティについて
Huawei nova 5Tのカメラアプリには48MP AIウルトラクラリティという設定があります。(よく見るまではAIウルトラクオリティだと思ってました~)
これは何をしているんだろう?流行りの超解像処理?
48MP AI Ultra Clarity
名前の通りなら、AIの力で撮影画像を解析しウルトラクラリティ – 超明瞭度の高い画像を目指すための機能なのだと思いますがどういったものなのか検証してみました。
純正カメラアプリを設定 – 48MP AIウルトラクラリティに
使うカメラアプリは標準搭載されているアプリです。
(Androidの場合は純正アプリに多機能な設定が用意されている端末が多いですよね。純正以外のカメラアプリが静音カメラ系以外にあまり良いものが見つからないので、ファーウェイはカメラアプリが有能なのはスマホ選びのポイントとして考えているくらいです。)
設定 → 一般 → 解像度のメニューから48MP AIウルトラクラリティを選択します。
撮影時の特徴 – 48MP AIウルトラクラリティの注意点
シャッターを押すと「撮影時は端末を動かさないでください。カウントダウンが終了するまで待つか、シャッターをタップして終了してください。」という説明が出てきます。
およそ2秒ほど動かさずに静止する必要がありました。
iPhoneのナイトモードでも待ち時間が発生するので最近は時間をかけても高画質な写真を作り出す機能がトレンドになっていますね。
48MP AIウルトラクラリティは何をしているんでしょう?
スマホを動かさずに待つ必要があるのは、待っている間に同じ位置から複数枚の写真を撮影しているということでしょう。(ただスマホ内で画像処理をしているだけの待ち時間なら、動いてはいけない理由にはならないので)
そのあたりからやっていることはPhotoshopなどでもあるような複数枚の画像をスタックして合成することで高画質化するような機能なんじゃないかと思います。
同じようなことをしている処理は他のもあり、スマホにも夜景モードなど複数枚撮影してノイズリダクションするカメラアプリもあります。
実写で比較して画質を評価する – nova 5T
実際に複数のモードを切り替えつつ撮影してみました。
まず4800万画素 AIウルトラクラリティで撮影した画像です。
次は4800万画素のノーマルモードで撮影したものです。
最後は1200万画素で撮影した画像です。
撮影モードは解像度
48MP AI(4800万画素 AIウルトラクラリティ)、
48MP(4800万画素)、
12MP(1200万画素)
の3種類。
撮影時の条件は照明や場所など全部同じです。
設定はどのモードでもISO感度はISO64、シャッター速度は1/120s、ホワイトバランスはオートで揃えています。
どのような画像処理が行われているのか考える
解像度の設定以外はどれも同じなんですが一見して色味がずいぶん違うのがわかります。AIウルトラクラリティは濃いです。
このあたりを見ると色の濃さ、陰の部分などのメリハリがはっきりした写真になっているのがわかります。AIウルトラクラリティのほうはコントラストが高いです。
解像力は向上
見た目の解像力はかなり向上しているようです。全体的にぼんやりした雰囲気が減っています。hの文字がスッキリ。AIウルトラクラリティは解像感アップする効果があるのでしょうか。
複数枚撮影とはいっても画素のピクセルをシフトさせるようなものでもないので、あまり予想していなかった好結果。ノイズリダクションやシャープネスなどの画像処理がうまく機能しているんでしょう。
AIウルトラクラリティがやっている画像処理の内容は、おそらく複数枚の画像を比較し合成するノイズリダクションと、見栄えがするようにコントラストを上げ、彩度を調整する現像処理がメインの機能でしょう。
全体的に色合いがクッキリはっきりと明瞭になっています。
複数枚を撮影して合成する写真の手法にはHDRなどがありますが、ダイナミックレンジの圧縮とかそういう方向の処理を主目的としたものではないように思います。
(そもそもnova 5Tには別にHDRモードがありますから、AIウルトラクラリティは別の目標をめざした機能でしょう。)
画質についての評価
AI ウルトラクラリティの設定で得られる効果は、風景写真で特に望まれるものだと思います。ハッキリした色で撮りたい物を写すのにも向いています。SNS映えを意識したものですね。撮影した写真に効果がわかりやすく見て取れるので意外と実用的で使いやすい機能かもしれないと思いました。
撮影中に動いてしまったらどうなるのか – 撮影待ち時間
この機能で写真を撮っている間、動いてはいけないというところですが、そこはそんなに心配しなくてもいいかもしれません。
スマホを動かしてはいけない待ち時間が発生するということで気軽に撮影、常用するのは難しいと考えていましたが、シャッターを押した後、カウントダウンが終わる前に動かしても撮影はできていました。
たぶん1枚目の画像をベースにして、2枚目以降に高画質化に使える画像が用意出来たら、その画像を利用して画像処理をしているのだと思います。
待ち時間に動いてしまって1枚目と別の物を写しているような画像は合成には使わずにキャンセルしてくれるみたいです。
何度か試してみましたが、とりあえずウルトラクラリティに設定しておいても安心な仕様になっているように思います。ひょっとしたらダメな場合もあるのかもしれませんが・・・