パソコンなしで無線LANの設定をしてみる
新しい高性能なIEEE802.11ac対応WIFI中継器 バッファロー WEX-1166DHP2を導入し、今回はiPhoneから設定してみました。
ルーターと中継器の設定にWPSボタンを使う
接続方法にWPS機能を使う自動設定なら、親機と中継器の両方のWPS/AOSSボタンをおよそ5秒くらい押すだけで、親機と同じSSIDやパスワードが設定できるのですごく簡単に利用できる中継器です。
電波の感度を改善したい場所と親機のルーターの中間くらいの距離の場所を、中継器の設置場所にしてWPSボタンを押せば設定完了となります。
しかし、私はいくつか調節したかったのであえて手動で設定しました。
親機のメーカーがNECのATERM、中継器のメーカーがバッファローのエアーステーション。そんな組み合わせでも問題なく利用できました。
細かな変更や設定をしないのであれば、親機である無線LANルーターのWPSボタンと、中継器のWPSボタンの両方を長押しするだけで中継器は利用可能になるので、以下はちょっと変えてみようという人向けの説明です。
変更点 中継器の設定としてやることは
1. 中継器を親機(WIFIルーター)と接続する
2. 中継器のセキュリティの設定を確認する(*安全な設計でやることなかったです)
3. WIFI接続の安定化 (中継器のSSIDを使って確実に中継器経由でインターネットと接続する。)
1~3を目標に設定作業を開始しましたが、事実上、1と3だけでよかったです。
あまり細かいことを気にせず利用するなら1だけで使えます。
1だけの場合はWIFIルーターと中継器のWPSボタンを押すだけでOK。
(2,3の設定をする場合も親機と中継器の接続はWPSを使ってもいいんですが、あえて手動でやりました~、親機のWIFIルーターにWPS機能がついて無いかのように。)
今回、私が手動で設定をしてみようと思ったのは3のWIFI接続の安定化のためです。
スマホを何台か使っているんですが、中には近くに中継機があるのに、遠くの親機に接続してしまっていて思い通りの速度が出ないという機種がありました。
そういった事情で、確実に中継機を経由してインターネットに接続するために中継機のSSIDでスマホを接続し通信速度を上げるためです。
アプリで中継器を設定 – バッファロー
設定作業の準備としてスマホ用のアプリをインストールします。
StationRadarというバッファローの無線LAN機器を設定するメーカー公式のスマホアプリ
Apple app Store StationRadar (iOS用)
Google Play Store StationRadar (Android用)
アプリで設定対象のルーターや中継器などエアーステーション機器を検索します。
アプリストアでの評価が低いので大丈夫なのかと心配しましたが、不都合なく使えました。
StationRadarは中継器のIPアドレスを調べて、中継器にアクセスするまでが用途なので、そこさえ問題なければ、実際の設定はiPhoneのWebブラウザであるSafariを使って中継器の設定画面へアクセスして行うのでアプリ側の作りこみはそれほど重要ではないという大変無難な作りだと思います。(良い意味で中途半端なアプリと違いバグだらけで使い物にならないという困ったことになる可能性がかなり低いはずなので。)
無線LANの設定するための中継器への接続方法がよくわからないというときに、中継器への入り口を間違えないために良いアプリです。
頭に入れておくべき中継器WEX1166DHP2の仕様について
この中継器はSSIDを2つ持てる
SSID1 (中継機用SSID)
SSID2 (親機のWIFIルーターと同じSSIDが設定される)
*SSID2の設定は詳細設定の画面から確認できます
説明書によると中継器への初期ログインIDはadmin、パスワードはpassword
初期の中継機のアドレスはhttp://192.168.11.210/
親機であるルーターのDHCPサーバーにつながった後、中継器はDHCPクライアントとしてぶら下がる形になるのでIPアドレスが変わるが、StationRadarで簡単に発見できるので問題ない。
(DHCPクライアント機能を利用しないように、IPアドレスの固定も可能です。)
それでは設定を開始!
iPhoneで無線LAN中継機を設定する
1. 中継器を親機のWIFIルーターに接続します。
中継器の電源を入れます。
そうすると、!Setup-G-1A1C や !Setup-A-1A1CといったSSIDがWIFIの接続先リストの中に現れました。これはセットアップの時にだけ利用する初期設定用SSIDです。
どちらでもいいと思いますが、今回は!Setup-G-1A1Cに接続します。
!Setup-G-1A1Cへの接続が完了したら
そこでStationRadarを起動して中継器に接続します。(初期はhttp://192.168.11.210/なのでIP直打ちで直行してもOK)
「設定画面を開く」を選択します。
そうするとログイン画面が現れパスワードの入力を求められます。(パスワードはpasswordですね。)
iPhone標準Webブラウザのsafariが起動して中継機にアクセスしました。
パスワードを入力して中継器へのログインが完了したら設定画面から設定を開始します。
「無線親機を選択してつなぐ」をタップします。
親機と中継器をつなぐための情報を入力する画面が現れました。
「接続先を手動で入力する」を選び、
「SSID」に親機(WIFIルーター)のSSID
暗号化モードを親機の暗号化モードに合わせます。(最近のWIFIルーターなら大体はWPA2-PSK AESで運用されていると思います。)
「暗号化キー」に親機に接続するためのパスワードを入力します。
入力内容に間違いないか確認し、設定ボタンをタップ。
これで入力内容に間違いがなければ親機と中継器が接続されます。
!親機との接続が完了しましたが、設定完了のお知らせなどはなく、画面上に変化はありません。もちろん慌てる必要はないです、Safariの画面に動きがなくなるのは順調に設定できているからです。
(どうして動きが無くなるのか?それはIPアドレスが変わるからです。
親機と接続が成功した時点で中継器のIPアドレスは192.168.11.210ではなくなります。親機であるWIFIルーターのDHCP機能で中継器に割り当てられたIPアドレスが中継器の新しいIPアドレスになっています。)
この時点で親機と接続するという目標1.は完了です。
続きの設定をするので中継器にアクセスするための新しいIPアドレスを知りたい!
ということでもう一度、専用アプリのStationRadarアプリに戻ります。
中継器の新しいアドレスを探します。
左上の再読み込みマークをタッチします。
するとStationRadarのアプリが中継器の場所を再び見つけてくれます。
偶に上手に見つけてくれないことがあったりしますが、何度か再読み込みをしていたら見つかりました。(なぜなのかよくわからないけれど、5分も待たされることはなかったので原因を考えるのも面倒くさいので気にしない~)
*親機と中継器、そしてiPhoneが同じネットワークにつながっているなら、まず見つかるとおもいます。
見つかったらWEX-1166DHP2をタップして、もういちど中継器にログイン。
このあたりは先ほどと同じですね。
2.WIFIのセキュリティ関連の設定の見直し
セキュリティをしっかりしておこうと考え、
セットアップ時に利用したSSIDである !Setup-G-1A1Cを使えないようにしないと、パスワードを入力せずに誰でも中継器に繋げることができてしまうのは怖いと考えていましたが、利用者側で対策する必要はありませんでした。
中継器を親機と接続した際に、中継器のセットアップ用のSSIDが親機のSSID、パスワードと同じものに変更されるという安全な設計でした。
初期のセットアップ用のSSID !Setup-G-1A1Cの設定はSSID2のところにあります。それが親機と中継器が接続された際に自動的に親機のSSIDとパスワード(WPA-PSKのキー)で置き換えらえるわけです。つまりWEX-1166DHP2では中継器と親機がつながった時点で安全になります。
*中継器にログインするときに使ったユーザー名とパスワードであるadmin passwordは自宅利用なら特に変える必要もないかなと思います。(中継器と同じネットワークに接続できなければ中継器の設定ログイン画面に行けないという理由です)
3.中継器のSSIDを使って中継器と接続する理由
・中継器のSSID Extender-A-1A1C に接続します。
親機の電波と中継器の電波がどちらも届く場所にいるときに、近くにあって電波の強い中継器を確実に経由してインターネットを利用するためには中継器のSSIDのほうに接続します。やっておいたほうがいいおすすめ設定です。
スマートフォンやパソコンがいつも上手に強い電波のほうを自動的に選択し利用してくれるとは限らないので、設定しました。
接続するための中継器用SSIDやパスワード(暗号化キー)は無線設定のところから確認できます。確認した情報を利用してiPhoneのWIFIを設定しましょう。
・5GHz (11ac/n/a)で接続しましょう – デュアルバンド接続
もう一つの理由として、2.4GHz帯と5GHz帯の両方を利用したほうが通信速度を上げられるからです。
親機と中継器との通信は2.4GHz帯
中継器と子機(iPhone)やパソコンとの接続は5Ghz帯
そういった使い分けで通信速度は改善されるようです。
これで1. 2. 3.の設定は終了です。お疲れさまでした~。
Windows Mac iOS Androidと幅広いOSに対応しているようです。
Android端末のHuawei P20 liteからもiPhoneとほぼ同様に設定できました。
違いといえばAndroidの場合はアプリ内でブラウザを呼び出しているので、iPhoneの場合にあったSafariへ移動してから設定画面にログインするというようなことがないくらいでしょうか。
イーサネットコンバーターとしても使える – WEX-1166DHP2で有線接続
有線LANのコネクタが付いてるので、中継器と組み合わせることで有線LAN端子しかないテレビやパソコンのインターネット接続を無線化する用途でも使えます。
WIFI(無線LAN)に対応していないデスクトップパソコンをインターネットに接続するために使っています。
この機種の大きな強み、おすすめポイントだと思います。
中継機絡みで、ネットに繋がらないときにありそうなパターンのひとつ(余談)
WPS設定ボタンは、その役割が分かりづらいと思う場合があります。
ユーザーとしては中継機だって無線LANのルーターと同じように無線の親機側の機器という認識でいることが多いと思います。(スマホがつながる場所という意味では親機も中継機も同じだからでしょうか。)
でも、無線LAN中継機は無線LAN親機に対して無線LAN子機という立場であったりするので、中継機と親機をつなぐときもWPSボタンを使うんですよね。
WEX-1166DHP2のWPSボタンは、WEX-1166DHP2が親機と接続するためのものですが、中継機では親機と接続したときに親機と同じSSID、接続パスワードを持つようになります。
中継機と親機が同じSSID、接続パスワードを持つようになるわけですから親機と中継機がつながれば、新しく子機(スマホ、タブレット、パソコン)で中継機に接続する設定は基本的には必要はないわけです。
(ローミングが苦手な端末などで近くに電波の強い中継機があるのに、電波の弱い親機につながってしまうことを回避するためにあえて中継機だけがもっているSSIDに接続することで、通信速度を改善できる場合があるので中継機だけが持っているSSIDを使った無線LANの設定を子機ですることもあります。)
そんなわけで中継機のWPSボタンを押しても、子機と中継機のWIFI接続をできる仕様にはなっていない。そんなパターンでハマってることもあるんじゃないかなと思います。
その場合は、親機のWPSボタンを使って子機を接続すれば解決できるものです。
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