Windows10でRAMディスクを使う – メモリを有効活用

Windows10でRAMディスクを使う

大容量なメインメモリの使い方

ImDisk Toolkitでメモリを有効活用するWindows10

パソコンに搭載されているメモリの容量が16GBや32GBという具合に大きくなってきているので、そのメモリを有効に使うためにRAMディスクとして使用しています。新しいものでは大容量化が進みノートパソコンで使えるSODIMMでも1枚あたり16GBというメモリも販売されています。

搭載されているメモリを利用したRAMディスクの活用法としては、アプリのキャッシュデータの置き場にするのが高速なメインメモリ(DRAM)のアクセス性能を活かすための有効な手段だと思います。
具体的には画像編集に使うPhotoshopの仮想記憶ディスクや、Google Chromeのブラウザキャッシュの置き場所をRAMディスクにしてしまうわけです。

ImDisk Toolkitをインストールして設定する

Windows10に対応しているRamDiskソフトとしてImDisk Toolkit(公式サイト)を利用します。フリーで使えるようです。
32bitと64bit版があるのでWIndowsのバージョンに合わせて64bitバージョンをダウンロードしました。

ImDisk Toolkitをインストールする
ImDisk Toolkitのインストール設定

ダウンロードしたものをインストールする際の設定ですが、上のComponentsはすべてチェック。
しかし、オプションの項目3つはチェック外しました。

Enable entries in context menusについて
コンテキストメニュー(右クリックしたときに出てくるメニュー)に追加する必要がないと考えてチェックを外しました。

Create shortcuts on desktopについて
デスクトップにショートカットを作成するほど頻繁に設定を変更することはないと考えてチェックを外しました。

Load ImDskSvc automaticallyについて
ImDskSvcを自動的に読み込む必要が無いと考えてチェックを外しました。

RAMディスクに利用するメモリの容量を設定する

ImDisk Toolkitで利用するRAMディスクの容量を設定する
RamDisk Configurationで設定する

インストールされた設定ツールのRamDisk Configurationを起動して詳細な設定を開始します。

パソコンに搭載されているメインメモリの中から、RamDiskにどれだけ使用するか決めるわけですが、私は16GB搭載されているパソコンの4GBをRamDiskに使う設定にしました。

ImDisk ToolkitのAllocate Memory Dynamicallyの設定をする
Allocate Memory Dynamically

Allocate Memory Dynamicallyの設定ですが、上で設定したメモリの量を上限にして、動的にメインメモリをRAMディスクとして割り当てるもののようです。
つまり必要になるまでシステムメモリとして利用できるということなんだと思います。
私は、この項目はチェックを外しました。(少し速度が遅くなるといった説明なので)

Drive Letter:について
ドライブの名称を設定しました。
ドライブレターはWindowsの起動ディスクはC:になっていることが多いといったアクセスする場所の名前です。
Ramディスクなので頭文字をとってR:を利用します。

どのくらいメモリをRAMディスクに割り当てるか

パソコンに搭載されているメモリの全容量のうち、RAMディスクとして使うメモリの量をどれほどにするのが効果的なのかという目安ですが起動後、何もしていない状態で7GB~8GB程度のメモリをWindowsが確保しているようでした。そこからGoogle ChromeでYoutubeで動画を再生しつつ、Photoshopで画像を編集といったことをするとWindowsは12GBくらいのメモリを利用していることが多いです。このあたりは使い方によって差が出てくる部分と思います。

その状況から考えて最初は余裕をもって2GB程度を割り当てていたのですが、増やしてもWindowsが使用するメモリに影響がなさそうだったので割り当てを増量しました。画像や動画の編集に使用するアプリケーションのキャッシュ置き場として直接使う場合は、RAMディスクの使用量が多くなると思うので搭載しているメモリの容量をよく確認しましょう。

使用状況によりますが、メモリを16GB搭載しているパソコンなら2GBから4GB程度がいいのではないかと思います。32GB搭載しているならもっと自由に決められると思いますが、搭載量が8GBの場合はあまり多くRAMディスクに回すとWindowsのシステム側で不足してしまうかもしれないと思いました。使いたい場合は500MBくらいからテストしたほうがいいかもしれません。

Create TEMP Folderの設定

最後のCreate TEMP Folderですが、私はチェックを外しました。
この設定がどういうものかというとWindowsOSが利用している環境変数を変更して一時的なファイルなどが保存されるTEMPを作成したRAMディスク上に移すためのものです。

経験的に環境変数を変えると想定外のエラーが出てきたりすることがあるということと、画像編集やブラウザのキャッシュをRAMディスク上に移して高速化するという目的にはあまりメリットがないと考えました。デメリットの方が大きいと判断をしたわけです。
しかしRAMディスクで高速化したい用途が特別に決まっておらず全般的に高速化をしたい場合は、チェックしておきましょう。

Windows10の環境変数を変更する
Windowsで環境変数を変更する場所

この環境変数の設定がWindowsのどこにあるのかというとシステムのプロパティから環境変数に入って変更します。RAMディスクを利用する目的にも寄るものですが、このあたりを自分でいじる知識がありトラブルにも対応できる自信のある人以外は、Create TEMP Folderの設定はチェックを外しておいた方が無難だと思います。

ImDisk Toolkitのシャットダウン、再起動前にデータを保存する設定

Syncronize at System Shutdownの設定をすることでシャットダウンするときにデータを保存しておいてくれるようになります。
私の場合は画像編集中のキャッシュデータや、ブラウザのキャッシュデータといった一時的なデータの置き場としてRAMディスクを利用しています。そのようなデータは保存しておく必要もないのでチェックを外しています。

ImDisk Toolkitの警告文

Windowsの高速スタートアップ機能を使っている場合のデータ保存機能の利用に関する注意文だと思います。問題なければCloseで設定終了です。

まとめ – 利用法とメリット

一昔前にはパソコンに搭載されているメモリの容量が足りなくなると、記憶用のディスクの一部が仮想メモリとして割り当てられ利用されるスワップが発生するで動作が遅くなることがありましたが、搭載メモリが大容量化した今ではあまりないですよね。

今回、私はPhotoshopやGoogle Chromeで使うためにRamDiskを利用しましたが、ゲーム用途などでもRAMディスクの設定ができるものもあるのでとても有用だと思います。

SSDを利用していて、保存しておく必要が無い一時ファイルの置き場所として使うことでも書き換え耐久性を不安に思っている人にもImDisk ToolkitのRamDisk機能は嬉しいものかもしれません。

安定性はとくに不具合を感じたことが無いのできっとパソコンの環境次第でしょう。速度はベンチマークで測ってみても5000MB/sくらいはでるので性能面でも不足はないと思います。すごくありがたい有用なソフトだと思います。

最新のパソコンで速度チェック – Windows11対応

高性能なゲーミングPCを購入したのでRamディスクの書き込み性能を調べてみました。

ゲーミングPCの性能 Windows10でRAMディスクを使う – メモリを有効活用

計測に利用したパソコンはDellのゲーミングノートPCのG15です。最新のIntel製CPUにNvidiaのGeForce RTX3060を搭載していたりする結構いいパソコン。OSはWindows11へアップグレードしてあります。ベンチマーク結果では読み書きともに凄い数字が出ています。

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