ゲーミングPCを選ぶメリットはなんだろう
新しいパソコンの購入を考えていて、いわゆる普通のパソコン(Dell Inspiron 14 AMD プレミアム)を買おうとしていたのですが考え直してより高性能なパソコンを買ってみました。購入したものはゲーミングPCというジャンルになります。
*このページにはどうしてゲーミングPCを買ったのかという理由を書いています。ゲーミングノートパソコンでゲームをどのくらいできるのかという性能は、別のページ「NVIDIA GeForce RTX3060 laptop GPUのゲーム性能(原神、ウマ娘)」に書いてあります。
ゲーミングPCと普通のパソコンの違い
ゲーミングPCのイメージしやすい特徴はCPUに統合されているものではない単体のGPUが搭載されているところになると思います。他に単体のGPUが搭載されたパソコンとしては業務用のワークステーションにも単体のGPUが入っていることはよくあります。そして価格が20万円を超えるような上位グレードになってくるとゲーミングPCというジャンルとして扱われていない普通のパソコンにもNVIDIA GeForceやAMD RadeonといったGPUが搭載されているものも意外とあったりします。そういうわけで単体のGPUが搭載されていれば、全部ゲーミングPCというわけではないです。
高性能なパソコンが欲しい人にとってゲーミングPCの特徴は高性能な単体のGPUが搭載されているパソコンなのに価格が安いことだと思います。特にノートパソコンなのですが、ちょっと前までは最新のアーキテクチャを採用したGeForceやRadeonが搭載されたノートパソコンは結構なお値段がしていたのですが今は10万円台で買えるものが凄くたくさん種類があって選びたい放題! (デスクトップ向けの高性能なGPUを搭載したグラフィックスボードは暗号化資産採掘の影響で店頭販売価格が高騰しているモデルもあるようですが、ノートパソコン向けは半導体製造メーカーからパソコン製造メーカーのほうへの流通ルートが違うということでしょうか。) すごく高性能なGPUを搭載したノートパソコンを買うのにいい時代が来ていると感じています。
ゲーマーじゃないけれどゲーミングPCを買う
単体GPUの恩恵を受けやすいのがゲームというのはわかりやすい話ですがゲーム以外の用途でもPhotoshopやPremiereのような画像、動画編集ソフトでGPU アクセラレーションが使えるようになってきているということもあります。他にもNVIDIA Broadcastのようなソフトで音声から雑音を取り除いたり、ビデオ会議での背景を入れ替えたりできるようになっていたり用途がゲーム以外にも広がってきているので、高性能なGPUが搭載されていても無駄になるということがなさそうになってきたというのがゲーミングPCを買った理由の一つです。
同じ型番のCPUでも性能に差が出ることがある
もう一つの理由が大型のヒートパイプや排気用のファンが採用されていて放熱性を重視した設計になっているところです。パソコンもスマホも温度が高くなりすぎると性能を落として温度を下げようとするようになっているので放熱性能が高いほうが、電力消費が大きい高性能な状態で動ける時間が長くなります。放熱性能を考えて高クロックで動かしているというところもあるのでサーマルスロットリングが起こりにくいパソコンとは言えないでしょうけれど、パソコンの筐体内で発生させてもいい熱に余裕があるわけなので高い性能を維持しやすいパソコンといえると思います。
先進的なスペック GeForce RTX3060 laptop
ゲーミングPCを選ぶときにどんなGPUが搭載されているものがいいのかはそれほど悩むということはなかったです。日本国内で最近発売されたモデルのほとんどがGeForce RTX3050、RTX3050 Ti、RTX3060を搭載していたことで、スペックを確認する限りわかりやすく演算コアの数の差がある形なので予算的に可能ならRTX3060を選びたいと考えました。CUDAコア数がRTX3050の2048に対して、RTX3060は3840と2倍近くありGDDR6のビデオメモリの容量も6GBになるので価格差がよほど大きくなければRTX3060が欲しくなります。
IntelのCore i7かAMDのRyzen7のどちらを選ぶか
GPUをRTX3060に決めた後は搭載されているCPUがIntelのCore i7かAMDのRyzen7のどちらにするか考えましたが、Intelが得意な分野とAMDが強い分野がそれぞれあるものなので、ここは演算能力はどちらも高いので別の視点で考えました。
それはUSB4、Thuderbolt4のポートがあるかないかといったところで、現行モデルのCPUだとそこがIntelとAMDのわかりやすい違いかと思います。
USB4は必要だろうか
現行のUSB3.2 Gen2の転送速度が10gbpsモード、20gbpsモード。そしてUSB4の転送速度が20gbpsモードと40gbpsモードとなります。USB3.2 gen2では10gbpsがほとんどになっている状況を考えると、USB4でも40gbpsモードは当面あまり普及せずに実質20gbpsだと予想しています。
転送速度が速い外部接続用の端子がついているのはいいことなんですが、高速な接続が出来ればうれしい用途が私の場合はデータの保存ディスク、SSDを接続することくらいだったのでそこについて考えた結果、私の場合は当面無くても困らないとなりました。USB3.2 gen2のSSDで実測1000MB/sの読み込み速度がでます。
ミラーレスカメラのRAWデータを大量に読み込むときに速くなるのが間違いないとは思いますが、現在使っているUSB3.2 Gen1、5gbpsの接続で使っている外付けSSDからデータを読み出すときにプレビューで自分が画像をチェックしていく時間と比べて既に十分早いと考えているので画像、写真の場合はUSB4が絶対欲しいとまでは至らず。
動画の場合も同じようなもので絶対に必要とは思えなかったのでどちらをIntel、AMDのどちらを選ぶのかというところを決定づけるほどのものではないと考えました。データの大きさがあるのでファイルを移動させる分には違いは出ると思いますが対応機器が増えてこないと活かしようがないというのもあります。
USBの4K60p対応HDMIキャプチャーボード
USB3.2とUSB4での大きな違いになってきそうなのか動画のキャプチャという用途だと考えています。SSDの場合は読み込み速度の速い遅いという違いでまったく使えないというわけではないので大した問題にはならないかもしれませんが、HDMIの4K60pでの録画はUSB4が必要になってくると思います。
HDMI上での4K 30p動画のデータ量 < USB3.2 Gen2 x1の転送量 < 4K 60p動画のデータ量 < USB4の転送量
こんな感じになるはずなので4K動画を60fps以上で録画したい場合はUSB4ということになるかもしれません。USB4のキャプチャボードが販売されるのがいつになるのかはわかりませんが。
Thunderbolt4
ThunderboltがあればGC555のようなものを使えば4K60pでHDMIをキャプチャできるので、今すぐ使えるわけなので必要な人はここでIntelのほうを選ぼうと決められると思います。私の場合はカメラで撮影した4Kの動画データを利用することはあっても、リアルタイム(ビデオ会議、生配信など)で4Kの映像データを必要としていないので、GC555を使ってみたいという興味はあるけれど・・・。
もう一つ、Thunderboltの使い方として気になったのは外付けGPUボックスと接続するといった使い方ですが、内蔵されているGeForce RTX3060が時代遅れになるころに、CPUも時代遅れになっているだろうと考えるとこの用途でThuderboltを使うことはなさそうなのでこちらの目的については不要と断定。
長く使うならIntelモデル?
USB4もThunderbolt4もようやくThunderbolt 4 Dockのような対応製品が出始めたばかりで、そもそもUSB4の周辺機器を持っていないので今の状態を考えると必要がないというところ。そして私の場合は2年、3年で新しいパソコンに買い替えるので今買うパソコンにUSB4やThunderboltが付いていなくてもそんなに気にするものではないので、あっても無くてもどちらでもいいということになりましたが、5年後くらいになるとUSB4があれば、Thunderbolt4があればよかったということにもなりそうなので長く使いたい場合はIntelモデルのほうがいいかもしれません。
SDカードスロットは欲しいけれど
写真や動画をよく扱うのでSDカードスロットが搭載されていたら嬉しいのですが、そこはあきらめました。時代の流れなのかゲーミングPCに限らずSDカードスロットを搭載しているパソコンが減っていて、対応していても小型のmicroSDのみというものもあります。SDカードスロット内蔵にこだわって他の部分のスペックで妥協することになるなら、いくらでも外付けのSDカードリーダーは安く売られているのでそちらを使えばいいと考えました。
まとめ Dell G15 Ryzen Editionが良さそう
特に頻繁に読み出されるようなデータは外部のディスクではなく内蔵されている高速SSDに配置しておけばいいのでIntelでもAMDでもどちらでも良かったのですが、AMDモデルのほうが安い!
そういうわけでCPUにRyzen 7 5800、GPUにRTX3060を選ぶのがいい、Dell G15 Ryzen Edition (5515)ファントムグレーに決めた!
となったはずなのに、なぜか購入したのはIntel Core i7 11800Hを搭載したモデルとなりました。
しばらくRyzenモデルにするかIntelモデルにするか迷っている間に、一時的に在庫切れとの表示に変わってしまったようで入荷時期が未定なんて書いてあったもので物欲が暴走した結果、直販での購入となりました。無いと言われれば欲しさが倍増!
Amazonに無くても直販にはある。そして筐体の色は黒色が良いなあと思ってしまったのでSpecial Editionを発注。納期は1カ月。
Special Editionに決めた理由が白いノーパソコンを買って、アルミ筐体の銀色のノートパソコンを買って、次のパソコンは黒が良いなあと思った、ほぼそれだけです。
以前、白いパソコンを買ったときは白が可愛い。銀色のパソコンを買ったときは今どきのオシャレなパソコンが欲しい。そんな動機だったような気もします・・・
注文が終わってから時間が経って冷静になってくるとGPUがRTX3060のモデルが品切れならRTX3050 TiモデルのG15 Ryzen Editionでも良かったんじゃないかとなりました・・・ゲームはそれほどしないので画像や動画の編集時に使われるGPU(OpenCL性能?)は限られていて現状ではRTX3060ほどの性能は必要ないと理由で。
直販で買うと届くまでの納期が長いのでアマゾンで買うのがベター、早く新しいパソコンが欲しいと考えていたのに、直販で発注しているのは頭が働いてません。Intel Core i7でもAMD Ryzenでもどちらでもスペック上に問題なんてないのですが、CPUの特徴の差やThunderboltが必要かなど色々と考えて決めたはずなのに欲しいと思えばちょっと衝動的すぎる。こういうところだぞワタシ!でも衝動買いは楽しくなりますよね~そんな衝動買いをするほど楽しみな存在だと思えた瞬間がG15にはあったんだろうとさらに冷静になった後の自分は思うことしまして指折り数えながら納品まで待ちまーす。
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Ryzen 7 5800HにGeForce RTX3060を搭載しているものでは
なども売れ筋のようです。その時はDell以外頭に浮かばなかった。
RTXシリーズより前のGTX1650搭載モデルだとさらにお手頃なので性能の良いGPU搭載ノートパソコンは本当にたくさん種類があります。
最近ゲーミングPCが人気ということで低価格帯から高価格帯まで色々なモデルが発売されているので、性能的も予算的にも調度いいものが見つけやすい環境かと思います。
ゲーミングPCを仕事で使い始めて半年経って
これまでゲーミングではないノートパソコンを使ってきましたが、DellのG15を使ってみて感じたこととしてゲーミングノートパソコンはゲーム以外の用途でももっと選ばれていい気がします。どうしてそう思ったのかというとやはり性能が高さです。正確には性能の高さというよりも高性能な状態を維持できる時間が長いことです。
どうして高性能な状態を維持できるのかというと、性能を出すために高い消費電力で動かしたときに出る熱を大きなファンでノートパソコン内部から廃熱できるからということになると思います。消費電力当たりの性能がCPUのアーキテクチャで決まっているなら、同じ時期に売られている同じ世代のCPUを少し高めの消費電力で動かせるならそちらのほうが早いわけなので、ゲーミングPCのカタログなどで放熱機構やヒートパイプの画像をたくさん乗せているのは高性能であることを示す当然のアピールといえるでしょう。
GPUを利用した性能アップ
外部GPUを利用した性能アップはどのアプリでも恩恵があるものではないですが、有効なアプリではすぐ分かるくらいに違いが出ます。動画のエンコードでNVEncは早い。
Photoshopは使っているフィルターやプラグインによりますが昔からあるものだとよく違いはわかりません。ニューラルフィルタのような新しいフィルタの中には早い?と思うものもあります。現状、スマートポートレートのような処理時間の長いものはクラウドで処理されているようなので、デバイスで処理中となるフィルタが増えてくるともっとGPUが有効になってくるはず、AI利用による自動処理系のものを含む操作をする人には有用になりつつあるのだろうと思います。PhotoshopにGPUは必要あるという時代が来るのでしょう。けれどいつかそういう時代が来るとはずっと言われているので・・・
ゲーミングPCですがStudioドライバをインストールできます。
別の名前が欲しいかも
ゲーミングPCということで搭載されているGPUを使った何かが出来る、例えば重いゲームが動きますといったことも間違いなくその通りですが、長時間快適に使えるというのが一番いいところだと思いました。薄型でアルミ筐体のノートパソコンを使っているとCPU使用率が高い状態が続くとどうしても内蔵されているファンの排気量が足りていないのか冬でもキーボードが熱くなってきてパソコンクーラーを使うことがあります。ゲーミングPCの場合は負荷が高くなると素直にファンが稼働して放熱してくれるので、普段使いの快適さは高いです。
高い演算性能が求められるゲームができる性能があるという意味でゲーミングPCという名前がわかりやすいかもしれませんが、性能の良いノートパソコンはどれ?と聞かれたときにこのノートパソコンがいいと思うよと答えても、まじめな人にはゲーミング?というところに引っかかるようで、ゲーミング=遊びに使うものという印象があるようです。ビジネス向けにも、ということを考えると領収書に乗る商品名にゲーミングはあまり嬉しくないのかもしれません。
薄型ノートパソコンとデスクトップPCの間、軽量なモバイルより重くてもノートパソコン、2kg,3kg程度なのでリビングと自室の間を簡単に移動できるという利点があって、ほぼ据え置きでノートパソコンを使う人に合ってると思います。薄型軽量を捨てて性能を出すことを目的にしたノートパソコンです。